phthisisで冷や汗

共著本の担当章の最終校正をしながらひやっとしたこと。

間違いが見つかったのは、19世紀イギリスの上級公務員試験の試験官が、ディクテーション(書きとり)の試験は受験生に酷である、と述べていることを紹介した箇所でした。「phthisis(肺結核)のように受験生を惑わせ、誤答を期待するような問題を出すディクテーションは間違っている」という、王立委員会報告書からの引用部分です。

このphthisis(肺結核)という単語を、私はなぜかtyphoidチフス)と混同していて、原稿では「肺結核」ではなく「チフス」と書いていました。最終校正をしながらふと気になって辞書を引いてみたら違ったのでしたー。

こんなところで英単語の意味を間違ってしまうと、論全体にダメージがあり、弱くなる気がします。気がついてよかった。いや、もっと早く気づけよ、というかんじ。気づかなかったら、と思うと冷や汗が出ました。

発音は、phthisisが最初のphを読まずに「サイシス」または「タイシス」。typhoidが「タイフォイド」。どちらもギリシャ語起源で、字面も発音も小難しい…

刊行予定なのは、叢書・比較教育社会史の一冊です。シリーズ最新巻はこちら↓

女性と高等教育―機会拡張と社会的相克 (叢書・比較教育社会史)

女性と高等教育―機会拡張と社会的相克 (叢書・比較教育社会史)

帝国と学校 (叢書・比較教育社会史)

帝国と学校 (叢書・比較教育社会史)

国家・共同体・教師の戦略―教師の比較社会史 (叢書・比較教育社会史)

国家・共同体・教師の戦略―教師の比較社会史 (叢書・比較教育社会史)