教えてほしいです

学生さんからのメールで、「〜を教えてほしいです」「送ってほしいです」という文末表現に出会うことが、ここ数年増えていて、毎回少しとまどってしまいます。
(I want you to , , ,と言われているようで、遂行文かーと思ってしまう、というのはおいておいて)

「〜を教えていただけませんか」などのほうが、印象がよいと思うのですが、なかなか伝えるに至りません。(就活中の方からのときは、返信に書き添えましたが、就活ではそういう風には書かないかもしれません)

「いただけませんか」までいかなくても、「教えてください」「送ってください」のほうが、「教えてほしいです」よりもよいと思うのですが、「ください」形に抵抗があるのかもしれません。もしかすると、「〜ください」は、なんだかむき出しで、ぶしつけのような気がして、使いにくいのでしょうか。相手への依頼をストレートに出すよりも、自分の願望として表現したい、ということでしょうか。

「ほしいです」形の依頼が目に入るようになってきたのは、ここ数年くらいですが、もちろんもっと以前からあったことでしょうね。教えてほしいです。(>とわざと書いてみて、こういうふうに、不特定多数に書くなら大丈夫か、と思ったり)

英語のポライトネス(丁寧さ)に関連させて考えるとー
・主語(視点)を自分にするか相手にするか。一般に、相手にしたほうがポライトネスはあがる。
・平叙文か疑問文か。これも疑問文のほうが、返答の選択可能性を形式的に残しているので、ポライトネスはあがる。

なので、Will you tell me about that? Could you tell me about that? (教えていただけませんか)のほうが、I want you to tell me about that(教えてほしいです)よりもポライト(丁寧)。

もちろん主語をI にして、平叙文にしても、
I would be grateful if you kindly let me know about that.みたいな風に一周、二周まわって自分に戻す場合もあるわけで、一概には言えませんがー

というような話を今度授業でしてみましょう。