祝「ドリーム 私たちのアポロ計画」日本公開

【追記】これを書いた次の日に邦題が『ドリーム』に変更になったようですが、こういう経緯だったので、とりあえず記事は残しておきますー 2017/6/8


3月にシドニーマッコーリー大学に研修付き添いで行ったときに見た映画、Hidden Figuresの日本公開が決まったようです。

邦題は「ドリーム 私たちのアポロ計画」で、9月に公開。ネット上では、この邦題について、「間違いでは?」とちょっと話題になっています。つまり、このときの宇宙開発計画は、アポロ計画ではなく、マーキュリー計画だったのに、なぜ、アポロ計画という邦題を付けたのか、ということらしい。
詳細はこちらに↓
https://www.buzzfeed.com/jp/harunayamazaki/dream-apollo?utm_term=.tgVwxDdX7#.lvdYqZgP7

なるほどー。
確かに、それは問題ですね。
ただ、詳細を聞くとなるほどけしからん!と思うものの、ともあれまあ、日本公開を喜びましょうか、という気持ちが先に立ちます。

原題はHidden Figures.
figuresが、人々、というのと、数字、というのの掛詞ですね。白人男性開発者の陰に隠れていたアフリカ系女性開発者たち。そして彼女たちが見つけた数字。

邦題の話題性も含めて、ひとりでも多くのひとが映画館に足を運んでみてくれますように、と思います。いい映画です。本当に。

シドニーで見たときの日記はこんなかんじです↓

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マッコーリー大学近くのショッピングモールのシネコンで映画Hidden Figures見た。

日本公開間近な気がしてたけど未定。IBM大型計算機導入前夜の1960年代NASAでエンジニア、「コンピュータ」(複雑な計算をばりばりこなす仕事)として勤務し、その後も各キャリアで「最初のアフリカ系女性」であり続けた3人の実話ベースの物語。

NASAのトイレさえカラード用と分け隔てられていた時代。前例がない道を拓いて行く物語は極めて痛快。でも結局実力とやる気があっても、ケヴィンコスナーのような偏見のない(なぜなら任務遂行をブラックなまでに至上命題とするから)上司が見出してくれて初めて上に上がれるという物語でもある。(ところでケヴィンコスナーは、映画館を途中で出てしまったボディーガード以来苦手な俳優でほとんど見ていないのだけれど、これはいい役で、えーこのかっこいいおじさんだれ?と思っていたらケヴィンコスナーということでびっくりした。ごめんなさいごめんなさい!)

白人女性との連帯もキルステンダンストが美人憎まれ役を好演していて比較的丁寧に描かれつつ、しかし白人男性と白人女性の関係はまた別の物語というかんじでほとんど描かれない。題のfiguresは人物でもあり数字でもあるのね。日本語字幕がつくと女性語尾があちこちにつくんだわ、きっと。

私生活のロマンス面もそれ自体かなりいい感じで個人的にはツボ展開だけれど、ただ、「私生活も充実してこその仕事の成功!」的な女の成功物語ひな形がちらつくことも確か。いや、文句言ってるみたいだけど、見ながらここまでの今年マイベスト1と思って勧めたい女友達の顔思い浮かべてた。特に、20人近い部下をとりまとめる管理職的仕事をさせられながらカラードが管理職する前例はないから、と管理職supervisorとして認められない女性のストーリーなど敬愛する某先輩にぜひ見ていただきたい!

日本公開熱望!

それにしても、21.5豪ドル=約2000円。安くないですねー。ショッピングモールのシネコン。オペラ3階席が45豪ドルなのよねー。映画はこれからどこへ行くのでしょう。。