科研報告書『英語文化圏としてのカリブ諸島』

歴史学科の川分圭子先生(イギリス史)と行った昨夏のカリブ調査の報告書ができました。プランテーション跡地を探して回った写真いろいろ。熱帯の植物を英国庭園に見立てたわずかな痕跡など探すのは探偵みたいと思いながら付いて回っていました。


報告書は府大に出講いただいている竹下幸男先生にもご発表をお願いして2月に開いた報告会をもとにした報告書です。

『英語文化圏としてのカリブ諸島ーグローバル化の中のコロニアル・ヘリテージ』
「コロニアル・ヘリテージの現況と課題」(研究代表者 川分圭子) 、
「Mary SeacoleとMichael Goveー歴史認識をめぐって」(竹下幸男)、
「旧英領西インド諸島の英語ーマップタスクによる調査」(山口美知代)

川分先生は以前、一緒に国際文化学科に所属していたときは、自分の授業と研究をするのが精一杯で、共同研究の余裕はありませんでしたが、その後、別の学科所属になり、ここにきてようやく何か一緒にできるようになった感じで、いわゆる学際的な研究とかなかなかできるものではないなあと、そんな話ばかりカリブ海でしていたのでした。先月刊行された大部のご著書。

ボディントン家とイギリス近代: ロンドン貿易商 1580-1941

ボディントン家とイギリス近代: ロンドン貿易商 1580-1941

本年度から3か年予定で採択されたの科研費(基盤研究c)の新しい研究課題「カリブ海旧イギリス領諸国における植民地時代の事物の現存と歴史的記憶」(研究代表者 川分圭子)の分担研究者に入れていただいたので、西インド諸島の英語を近代英語の歴史と多様性のなかでとらえる研究を続行予定です。