『英語のスタイル―教えるための文体論入門』

『英語のスタイル―教えるための文体論入門』(豊田昌倫、堀正広、今林修編、研究社)が2月18日に刊行されます。

私は第11章「映画で学ぶ会話のスタイル」を担当し、『アナと雪の女王』『ローマの休日』『ダーク・シャドウ』『ベイマックス』『ジョージアの日記』について書きました。

2015年5月に立正大学で開かれた日本英文学会第87回大会のシンポジウム「文体論に基く英語教育再興」を基に企画された本です。私は書籍編から参加し、共著者の方々と数回の勉強会に参加させていただきました。

アナと雪の女王』でハンス王子の本性を表す文体、『ローマの休日』の王女の台詞のフォーマルな文体が引き起こす笑い、『ダーク・シャドウ』では古風な文体と70年代アメリカ口語との対比、『ジョージアの日記』のイギリスのインフォーマルな文体、『ベイマックス』のアメリカのインフォーマルな文体について、分析しています。

余談ですが、章末で『ジョージアの日記』と『ベイマックス』について、主人公は14歳で「ジャンルは異なりますが同い年の主人公が、思春期の鬱屈を抱え、自分について悩みながら、友人や大人と関わっていく様子には、国や性別を超えてどこか共通するものがあります。この2人の14歳を比較しながら、英米の若者のインフォーマルなスタイルに耳を傾けるのも面白いでしょう」(136-7)と記したのは、現在14歳児を育てている自分の生活実感に基づいたものでもあります。

こちらの目次→研究社 - 書籍紹介 - 英語のスタイル ――教えるための文体論入門のような内容です。どうかご高覧ください。

英語のスタイル −−教えるための文体論入門

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