『イミテーション・ゲーム』の英語

さてさて、見に行きました、『イミテーション・ゲーム』。ナチスドイツの暗号エニグマを解読したケンブリッジ大学の数学教授アラン・チューリングが、同性愛者であるということで犯罪者とされた史実に基づく映画です。
チューリングを演じるカンバーバッチ君は、学生さん院生さんと話していて一番ファンが多いと感じるイギリスの役者さん。私はシャーロックホームズを見られていないのですが、見なくてはーと強く思っています。。

さて、それで映画ですが。うーん、なかなかおもしろかったです。映画として。

わたくしの世代だと、『アナザー・カントリー』『モーリス』で描かれたイギリスパブリックスクールの男子校風景がイギリスイメージの原点にある、というひとが少なくないと思うのですが。。(実際、その昔、私がケンブリッジ大学留学中に訪ねてきれくれた日本の友達には『モーリス』みたい!『アナカン』みたい!と言われました)その延長にある映画、というかんじで、パブリックスクールの描写がなかなかよいかんじでした。

ところで、チューリング教授はケンブリッジ大学のなかでも名門キングスカレッジの教授なわけですが、字幕では、(professor of mathmatics ) at King'sというところが「ケンブリッジ大学教授」となっていました。固有名詞をわかるように訳しなおしている例です。同じく、台詞のなかのHimler(ヒムラー)という人名を「ナチス高官」と置き換えた字幕も見られました。

それから、マンチェスター警察の刑事さん。イングランド北部訛りの一番わかりやすい特徴として、busをバスでなくブスという母音の変化があるのですが、これがとても聴きやすかったです。たとえば、同性愛者を侮蔑的にさすpuffという単語(今日では使うべきではない語ですが)が、映画中で使われますが、これもマンチェスターの刑事さんによると「パフ」ではなくて「プフ」になっています。