英語学合同授業

大学院博士後期課程の授業(特殊総合研究)で、英語学の教員3名が、各20分ずつ、自分の現在の研究について英語で発表しました。

まず私が、"Teaching the TH-sounds to Japanese Students"発表。これは先日の関西外大での音声学フォーラムでの発表を、少人数バージョンで発表中に聞き手とのやりとりを交えながら。(→内容についてはこちら)

それからラリー・ウォーカー准教授が、"Japanese Literature in English Translation Published at Knopf. Inc. 1955-1960"

最後に菅山謙正教授が"The Grammar of Be To: A New Word Grammar account"を発表。

研究発表と質疑応答を教員が英語で行うという合同授業は初めてでしたが、大学院の授業のひとつの試みとして、毎年続けていきたいと思います。私自身もとても勉強になりました。菅山先生、ウォーカー先生の研究内容についてまとまったお話を聞くことができ、よかったです。ありがとうございました。

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ウォーカー先生の発表は、第二次世界大戦後、日本文学の英語への翻訳をリードしたアメリカの出版社、クノップフ社でのアーカイヴ調査に基くお話でした。川端康成三島由紀夫谷崎潤一郎などの小説を英語を通じて世界に知らしめた敏腕編集者ハロルド・シュトラウスと、彼のもとで翻訳のみならず原作者との交渉も担当した翻訳者たち(そして彼らがのちにコロンビア大学日本学科の主軸となっていくということ)、また、その翻訳者のもとで下訳を行ったアメリカ留学中の日本人女性たち(オノヨーコもそのひとり)などについて。おもしろい!

Snow Country (Vintage International)

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The Makioka Sisters (Vintage International)

The Makioka Sisters (Vintage International)

(↑クノップフ社の本は格調高いハードカバーですが、こちらは普及版のペーパーバックです)