『ビトレイヤル』@コメディ・シアター

『ビトレイヤル』Betrayal@コメディ・シアター
E17 Stalls  20:30- 1h30m

ハロルド・ピンターの1978年初演の芝居。男二人と女一人の三角関係。夫婦と夫の親友(既婚)。 (ハロルド・ピンターは卒論で取り上げたので、舞台にかかっていると見なければ!と今でも思います→関連日記はこちら。)

物語は時間軸をさかのぼっていきます。愛人関係の二人が会わなくなって数年が過ぎてからの場面から始まるのです。 「元気にしてた?」「どうしてた?」「元気そうじゃない。」みたいな会話から始まる。実は、夫が浮気してたの、何年も、というところから始まります。

そのあと男と夫(親友同士)の場面になります。実は、4年前に妻から浮気を告白されたんだ、ということになりー。 そのあと、時間をさかのぼって場面を重ねていくのです。

情事の終わりを予感させる場面。密会用のアパートを解約しよう、という話がでるところ。 ←夫は情事を知っているのに、知られていると知らない男が訪ねてくる場面。 ←夫に浮気を告白する妻。 ←アパートを借りて密会を重ねる男女。 ←女に思いのたけをぶつける男。

10年近い年月を、場面を織って遡っていくのです。 いわば、one idea(=男女の三角関係を、時間軸をさかのぼって描く、というひとつのアイディア)でのりきった芝居なわけですが。とてもおもしろかった。

至近距離(前から5列目)で見たクリスティン・スコット・トマスの美しさに目がくらみました。美しくてすらっとしていて演技派。これぞ、THE女優。 これまでにも舞台はかなり実績があるひとなのに、私はウェストエンドで見る機会が今までなかったのでした。見られてよかった!

いやいや、クリスティン・スコット・トマスといえば、『イングリッシュ・ペイシェント』の罪つくりな人妻から始まりー。最近ではフランス映画『ずっとあなたを愛してる』が、かなり好きでした(→この映画についての感想はこちら)

Betrayal

Betrayal