『クレイジー・ハート』

しばらく前のことですが、『クレイジー・ハート』(Crazy Heart, 2009, スコット・クーパー監督)を京都シネマに見に行きました。

落ち目でアルコール依存症カントリーミュージック歌手(ジェフ・ブリッジス)の日々。 その日々を変えるきっかけになるシングルマザーの新聞記者(マギー・ジレンホール)との交流も描かれます。 ボーリング場で歌ったり、始終強い酒を飲みながら楽屋で吐きながら歌ったり、人気歌手(サプライズ!)の前座を務めたり、そういう日々の活動が丁寧に描いてあって、音楽シーンもたくさんあって、カントリーミュージックな世界を味わえる映画でした。

ジェフ・ブリッジスの体づくり―不摂生な生活があらわれたからだが痛々しく(『レスラー』を思いだすような)、一方で、 マギー・ジレンホールのみずみずしさが美しく、「こんな汚い部屋で、こんな人間で、申し訳ない」という主人公の気持ちが納得できました。(この女優さんは、『ダークナイト』でも本当に潤いのある表情を見せていて、いいなあと思ったのでした)

クレイジー・ハート~オリジナル・サウンドトラック

クレイジー・ハート~オリジナル・サウンドトラック

ところで、マギー・ジレンホール。弟のジェイクともども、「レンホール」表記が定着しているようで、パンフレットもその表記でした。ただ、英語音としては、「ジ」に近いということで、「ジレンホール」表記も見かけます。綴りはGyllenhaalで、スウエーデン系の名前だそう。

なお、英語の<g>の文字の読み方としては、hard G [グ] (たとえばgood)と soft G [ジ] (たとえばgiant)があり、基本はhart G。ただ、gのあとにe, y, i が続くときには、soft G の音になることもあります(主に、フランス語、ラテン語起源の単語です)。