『英語教育への新たな挑戦』

英語教育への新たな挑戦―英語教師の視点から』(小迫勝、瀬田幸人、福永信哲、脇本恭子編著、2010年、英宝社、3,150円)。

20本の論考が収められています。帯には「英語教材を見る多様なまなざしは、授業実践ストラテジーの宝庫である。英語教育に携わる英語学・英米文学・比較文化論の専門家が中学校・高等学校の現場で奮闘する英語教師に贈る授業実践のヒント集」とあります。目次を見ると、研究会、学会でお世話になっている方々のお名前がたくさん。しっかり読ませていただきます!

【目次】
 はじめに(小迫勝)
第I部 主として中学校教師の視点に立った提案 
 英語教育とアルファベット(瀬田幸人)
 中学校教材としてのナーサリ・ライム―ことばの芸術を分析・鑑賞する手法―(小迫勝)
 おしゃべりがはずむためのしくみを探る―対話コーパスを英語教育にどう活用するか―(吉田悦子)
 英語史を通して学ぶ異文化・自文化理解―実践的指導に向けた英語学領域からのアプローチ(脇本恭子)


第II部 主として高等学校教師の視点に立った提案
 変容する英語と英語教育(家入葉子)
 英語教師に求められる専門性―教育的文体論の構築―(中尾佳行
 高校の授業で時には英詩を読もう(中川憲)
 間テクスト性をもった英語詩を利用したリーディング指導(西原貴之)
 アンデルセン「ナイティンゲール」を読む―想像力を育む英語教材―(福永信哲)
 短編小説の読み方―Roald Dahlの短編を用いて―(田淵博文)
 'something rich and strange' ―シェイクスピアを高等学校で教える―(正岡和恵)
 英語教育における「物語」の活用例として―「物語」の意味付けとハーディの短編分析例―(宮崎隆義)
 真のコミュニケーション能力の育成のために―文学作品を用いた英語教育の可能性―(寺西雅之)
 言の葉と地の名―ことばから見た英米と日本の地名についての覚書―(地村彰之)
 文学テクストの文体と読み―ディケンズを中心に―(今林修
 名詞節を導くthatの省略について―『パクストン家書簡集』におけるTHINK―(平山直樹)


第III部 英語教師全般の視点に立った提案
 多読指導法の実践とその効果―中学・高校・大学の英語教育における多読の可能性―(那須雅子)
 松江の英語教育今昔―TOEIC・実用・即用性の問題―(伊野家伸一)
 言語の縦糸と横糸の一考察(大野英志)
 初期近代英語からみた現代英語の否定構造(松浦加寿子)

英語教育への新たな挑戦―英語教師の視点から

英語教育への新たな挑戦―英語教師の視点から