『マイ・ブラザー』

マイ・ブラザー』Brothers (2010年、ジム・シェリダン監督)

スサンネ・ビア監督の『ある愛の風景』(2004、原題はデンマーク語で、兄弟)のリメーク。刑期を終えたばかりの弟(ジェイク・ギレンホール)と、アフガニスタンに派兵されている海兵隊将校の兄(トビー・マグワイア)とその妻(ナタリー・ポートマン)。兄の戦死の知らせを受け、弟と兄の妻は徐々に心を通わせるようになるがー、という話。

ある愛の風景』に比べると、なんだかちょっと大味という印象を持ちました。『ある愛の風景』では、兄が捕虜として幽閉され、拷問された経験からくるPTSDが、夫婦の関係の変化に焦点をあててかなり詳しく書きこまれていたのですが、『マイ・ブラザー』のほうは、それほどでもなく。

トビー・マグワイアジェイク・ギレンホールが、外見的に似ているのがおもしろい。俳優としては、どちらも弟キャラだというかんじが強いので、最初にキャストを知ったときにどちらが兄なのか戸惑いましたが。トビー・マグワイア(=スパイダーマン)は、見かけのイメージよりも声が高いので、意外、といつも思います。。

英語として興味深かったのは、将校の戦死を家族に告げに訪れた軍人たちが、玄関のドアを開けた幼い女の子に、お母さんを読んできて、というときにWould you call her for us please?ととてもきちんと話しかけているところ。

また、戦場で万一のときのために家族への手紙を上質の便箋に書いている将校の万年筆の丁寧な筆記体も、このひとのきちんとした几帳面な責任感ある人柄を描くディテールとして効いていました。

ある愛の風景 スペシャル・エディション [DVD]

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…ところで、先日『17歳の肖像』で見たばかりの(→こちらの日記)、キャリー・マリガンがこちらではもうお母さん役で出てきてびっくり!