日本バーナード・ショー協会春季大会

実践女子学園で開かれた日本バーナード・ショー協会の春季大会に出席し、「『ジョージ・バーナード・ショーの言語論』とイギリスの綴り字改革運動」という研究発表をしました。

『英語の改良を夢みたイギリス人たち―綴り字改革運動史1834−1975』の第9章「バーナード・ショーの遺言と英国アルファベット公募」の内容を、資料を補足しながら話しました。

↓発表要旨です

1963年にエイブラハム・トーバーを編者として出版された『ジョージ・バーナード・ショーの言語論』(George Bernard Shaw on Language)をテクストとして、所収のショーの論考と、同時代のイギリスの綴り字改革運動の関係を論じる。ショーはロンドンで1879年に設立された英語綴り字改革協会(English Spelling Reform Association)や1906年に設立された英語綴り字簡略協会(Simplified Spelling Society)に所属してはいなかったが、同協会の中心的メンバーたちとは交流があった。たとえば『ピグマリオン』序文にその様子が描かれている。一方、綴り字改革論者たちは、ショーの文学的・社会的名声が、改革運動推進のために大きな助けになると考えていた。『ジョージ・バーナード・ショーの言語論』の編集・刊行の背景には、綴り字改革運動推進の意図もあったことを論じる。

日本バーナード・ショー協会は、昨年の秋季大会に初めて参加させていただきました(→そのときの日記)。ショー研究の諸相が広く深くわかり、とても勉強になるとともに、アトホームでfriendlyでencouragingな雰囲気が、とても励みになります。


…さて、今月はあと19日に速記懇談会、26日に多言語社会研究会(→プログラムはこちら)で発表予定です。。