全日本大学速記競技大会
速記・言語科学研究会の第3回勉強会として、第98回全日本大学速記競技大会を見学に行きました。関西大学で開かれたものです。
競技会自体は、非公開ですが、開会式を見学したあと、参加大学(早稲田大学、関西学院大学、関西大学)の部長さん(みなさん3回生)から詳しく大学速記部の活動についてお話を伺うことができました。アレンジしてくださった、今大会実行委員長で関西大学速記部長のKさんおよび兼子次生先生、競技大会中の貴重な時間をとってくださった部長のSさん、Yさん、ありがとうございました。
関西大学は山根式速記、関西学院は中根式速記、早稲田大学は早稲田式速記を使っているということで、お互いの様式は全くことなっていてわからないとのことでした。実際に「アイウエオ」の基本の記号や、「大学生」という単語を書いてもらいましたが、確かに全然違いました。
各部・サークルの部員数、男女うちわけ、学部うちわけや、年間通じてどのような活動を行っているのかを尋ねました。日々の練習(週2,3日のところもあれば、週5日のところも)+競技会参加+イベント(合宿)など。20数名〜40数名の部員がいるそうです。部員のなかにも、競技会での成績をあげることに熱心なタイプもあれば、大会よりも自分の技術を身につけることを第一とする人もあり、また、イベント重視の人もある、とのことでした。
打ち込んでいる人の経験談として、身の回りの文字を見たときに対応する速記文字が浮かんでくることがあるとか、人の会話を聞いているとき無意識に手が動いて速記をなぞっている、といった話が興味深かったです。…私は、速記は今少しずつ勉強を始めたばかりですが、外国語を集中して勉強するときに似たような経験をしたことがあります。身の回りの漢字を中国語読みしているとか。なので、親近感を覚えました。
ただ、「外国語への関心・能力と速記への関心・能力は関連があると思いますか?」という私の問いに対しては、部長さんたち皆、否定的なお答えでした。むしろ、日本語能力の高さが、速記能力に密接に関わっていること、また、アウトプットの反応の速さも大切というお話でした。
みなさん、部の運営についてしっかり話してくれて、私自身、自分では、部活・サークルに熱心に取り組んだ学生時代ではなかったのですが、もし今大学生なら、速記部に入ってみたいーと思いました。
ところで、京都府立大学にも、1970年代に速記部があったと先日お会いしたOBの方に伺いました。大学の記録を見てみようと思いながら、まだ見られていないのですが。そうだったんですね!