『第9地区』
『第9地区』 (District 9 、ニール・ブロムカンプ監督、2009年)
わわ、これはおもしろかった! グロ耐性がかなり低い私にはややチャレンジングではあったし、しばらくエビは買わないよ、とも思いましたが、でも、おもしろかった。 すごいな。バルタン星人世代に特にお勧めです。
南アフリカのヨハネスブルクの上空に巨大宇宙基地が停泊していて、人道的見地から中のエイリアンを「第9地区」に収容したものの、治安不安がおきー、という話。 アバター3Dで見てないので比べるのは非常にアンフェアですが、敢えてストーリーテラー的な部分だけを比較すると、ちょっと比べ物にならないくらい意欲的というか野心的というか、まあ、大人の鑑賞に堪えるストーリーになっています。
南アフリカという場所を舞台にしたところが効いていて、物語的な面白さと喜劇的な風刺、諧謔が両立。ナイジェリア人の描き方がステレオタイプ的というのはあるのですが、それ以外、なかなか先が読めないというか、特に前半は、口ぽかんとあけて、目をみはって展開を追ってしまうような、そんなスピーディーな奇想天外感にあふれていました。
エイリアンはエイリアン語を話しているのですが、もう、ノーコメントで通じあうことになっています。そのあたりを含めて、へたなリアリズムを追求せずに、コメディぽくぶっとんだ世界を描いているのが勝因かも。いやー、すごいよ、と思っていたら、ちゃんとアカデミー賞作品賞とか脚色賞にもノミネートされてたんですね。そりゃそうですね。
監督は南アフリカ出身でカナダ在住。俳優も南アフリカの俳優たちで、本場の南ア英語。
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