『私がクマにキレた理由』とメアリー・ポピンズ

私がクマにキレた理由』(The Nanny Diaries、シャリ・スプリンガー・バーマン、ロバート・プルチーニ監督、2007年)。ニューヨークの富裕層家庭で、住み込みのナニー(子守り)になった主人公(スカーレット・ヨハンソン)が、男の子と両親(ローラ・リニーポール・ジアマッティ)に振り回されるコメディ。


邦題がひどいので、公開時にはスルーしてましたが(失礼!)、DVDで見たら結構おもしろかったです。『それでも恋するバルセロナ』ではセクシー美女だったヨハンソンが、この映画ではコメディエンヌに徹しているのが新鮮でした(→『それでも恋するバルセロナ』日記はこちら)。

小説・映画でおなじみのイギリスのナニー、メアリー・ポピンズのモチーフが、この映画のあちこちに出てきたのがおもしろかったです。たとえば主人公が傘をさして空を飛ぶところ。そして、「スーパーカリフラジリスティクエクスピアリドーシャス」という長い語を唱えるところ、など。

↓映画『メアリー・ポピンズ』については、京都府立大学欧米言語文化学科で共同研究の成果『メアリー・ポピンズのイギリス―映画で学ぶ言語と文化』を刊行しました。私は、第7章「英語から探る『メアリー・ポピンズ』の魅力 ― 「スーパーカリフラジリスティクエクスピアリドーシャス」の魔法」を執筆しました。

メアリー・ポピンズのイギリス―映画で学ぶ言語と文化

メアリー・ポピンズのイギリス―映画で学ぶ言語と文化

(…しつこいですが、邦題『私がクマにキレた理由』は、原作小説の邦題『ティファニーで子育てを』のほうがいいと思うー。邦題が??だけれど、見たらおもしろかった映画といえば、『あなたになら言える秘密のこと』とか、『Jの悲劇』とか。)