『ジュリー&ジュリア』
『[[ジュリー&ジュリア]]』Julie and Julia(ノーラ・エフロン監督・脚本、2009年)を見ました。
異なる時代に生きた実在の二人の女性の人生が、料理を通じて交わる話。一人は、外交官の夫の赴任先パリで、1940年代末にコルドン・ブルーに通ってフランス料理を学び、紆余曲折の末、524のレシピを載せた本をアメリカで出版して、人気者になったジュリア・チャイルド(メリル・ストリープ)。もうひとりは、2002年に、30歳を目前にしたは打ち込めるものを探すなかで、ジュリアの524のレシピを1年間ですべて作ろうと計画し、その様子をブログに綴っていくジュリー(エイミー・アダムス)。
おもしろかったです! ノーラ・エフロンの脚本は、『恋人たちの予感』『めぐり逢えたら』『ユー・ガット・メール』など、台詞がしゃれていて、ちょっと覚えておきたくなるようなものが多いけれど、この映画もそう。(『ユー・ガット・メール』とテイストが近かったように思います。)
印象に残ったのは、ジュリアがパリでフランス語を習っているシーン。料理のことについてたどたどしいフランス語で話すうちに、夢中になって、英語でどんどんしゃべり続けてしまうところ。先生に、フランス語で話して、と言われて、初めて自分がフランス語を話していなかったことに気がつくのです。
"I thought I was speaking French to you." (自分ではフランス語を話しているつもりでした)
"No!" (いいえ!)
"No?" (そうですか)
何語で話しているのか忘れてしまうほど夢中になる、というのは、ありそうにないと思ってしまいますが、でも、そういう熱中ぶりが嘘っぽくなかった。
メリル・ストリープは、この演技でまたゴールデングローブ主演女優賞ノミネート。高い声で、狭い母音で、変わったしゃべり方をするなあと思って見ていたけれど、これはジュリア・チャイルドのまねなのですね。パリで、最初はブリッジや帽子作りで暇をつぶしていたジュリアが、料理を本格的に学び始め、生き生きとしていく感じが本当に楽しげでした。最初、玉ねぎを切る速さが同級生(みな男性)に比べてとても遅いので、家の台所で特訓をし、夫に、over-competitive(競争心を燃やし過ぎ)とあきれられていました。
読んでみたい原作本。
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