『ダーウィンの悪夢』の英語
ゼミ(国際文化演習)で、映画『ダーウィンの悪夢』(Darwin's Nightmare、フーベルト・ザウパー監督、2004)を取り上げて、タンザニアの英語を論じた発表がありました。映画では、スワヒリ語、ロシア語、英語が用いられています。
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インタビューに答える牧師さんと、魚加工会社社長の英語の分析でした。英語字幕のないDVDなので聞き取りが大変だったと思います。力作でした。
牧師さんの英語のなかに、*fishermensや*womensのような複数形がでてきました。不規則な複数形(fishermen, women)に、さらに規則的な複数形接尾辞(s)がついている形。こうした文法特徴や、発音特徴を、個人レベルの「間違い」とするか、タンザニア英語の特徴とするかは、慎重に考えなくてはならない、という指摘がありました。
発表や他の受講生のコメントを聴きながら私が感じたのは、こうしたドキュメンタリー映画を通して、多様な英語、日本人以外のノンネイティブ英語話者の英語に触れることの意義や、それによって新たな英語観を持ってもらえるのではないか、ということなどです。
発表の参考文献は、World Englishesのほか、『アフリカのことばと社会―多言語状況を生きるということ』(梶茂樹、砂野幸稔編著→個人的に今年感動した学術書の一冊!)、『タンザニアを知るための60章』(栗田和明、根本利通編著)、The Handbook of World Englishes (Braj B. Kachru, Yamura Kachru, Cecil L. Nelson編著)など。
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