速記・言語科学研究会

名古屋市公会堂で開かれた速記科学研究会/速記・言語科学研究会合同研究会で、「シンガポール議会の記録」という発表をしました。7月にシンガポールシンガポール英語の調査にいったときに、国会の記録部(Official Record Department)に勤めるマレー系の女性にインタビューしました。そのインタビューをもとに、シンガポールの国会で、どのように議事録を作成しているかということについて調査の中間発表をしました。

私は、シンガポールにおける英語の位置、発音などの問題に興味を持っていて、そこを中心にインタビューしていました。が、研究出席者には、議会や報道の場で速記をつかってきた方が多く、多言語状況でどの言語での発言に法的有効性があるかや、記録部に勤務するための資格などについて質問がでました。私自身は、考えが及ばず、インタビュー項目にも入れていなかったことで、勉強になりました。

写真は、私がハンドアウトの中の英文を発表中に日本語訳していったものを、某議会速記者の方がメモされた様子。学生時代、外国語の訳読などの授業で、速記での記録が役にたったそうです。このほか、速記部分以外にも、発表者本人が言ったことを忘れていたような細かなアドリブ発言がハンドアウトにメモしてあって(こちらは普通の文字で)、プロの記録者の記録とはこういうことか、と感動しました。毎年一回、速記者の方々の速記科学研究会と合同開催というかたちで、速記・言語科学研究会の研究発表会を開催しています。大変勉強になります。