『オレンジと太陽』

今、京都シネマ他で上映中のオーストラリア映画『オレンジと太陽』 Oranges and Sunshine ジム・ローチ監督  2010年。 この映画は、昨年9月にオーストラリアの学会にいったときに機内でみました。↓がそのときに書いていた感想ですー。

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あらすじ
ノッティンガムソーシャルワーカー、マーガレット・ハンフリーが、1987年以降行っている活動をもとにした映画。第二次世界大戦後、イギリス政府が、家庭環境に問題があるとみなした子どもを、オーストラリアをはじめとするイギリス帝国の各地(ローデシアなど)に、親の許可なく送っており、その数は合計13万にのぼり、一番新しい記録としては1967年のものがある、という話。

オーストラリアにいる女性からマーガレットのもとに、自分は4歳の時に船にのってこちらに連れてこられた、という手紙がきたことをもとに、マーガレットが探索を始める。彼女は、子ども移民基金(Child Migrant Trust)を設立し、イギリス政府、オーストラリア政府を相手に調査を始め、最終的に、2009年にオーストラリア首相、2010年にイギリス首相が、正式謝罪、マーガレットに謝意を表明、というもの。

そもそも、こういう事実が衝撃である。マーガレット・ハンフリーは、活動を、Empty Cradlesという本に著しており、それをもとにした映画。

からのゆりかご―大英帝国の迷い子たち

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Empty Cradles

Empty Cradles

以下、俳優中心のミーハーな感想ですがー。

機内で見ました。「オーストラリア映画」ってカテゴリーで。監督はイギリス人ですが。 ロケは南オーストラリア、アデレイドなど。

主役のマーガレットを、エミリー・ワトソンがやってるんですね。エミリー・ワトソン、すごいです。イサム・ノグチの母の映画も、すごかったですが。こういう信念の女性をやらせたら、このひと、ぴかいちですよね。大竹しのぶというか、ジュリエット・ビノシュというか、そんなかんじ。

そして。その夫を、ヒューゴ・ウィーヴィング

それから、オーストラリアで活動するなかで知り合う、幼少期にイギリスから送られてきて鬱屈しているオーストラリア男がでてくるんですが、この男性とマーガレットのやりとりっていうのが、ちょっといいかんじなんですよね。衝突したり、でも、どこかで魂が求め合っていたりというかんじで。

そのオージー男を、デイヴィッド・ウェナムがやってるんですよ。かっこいいです。どきっとしたなー。『オーストラリア』でも悪漢がお似合いでしたが、あんな路線で、もうちょっと優男系。

機内でざっと見ただけなんで、またDVDでじっくり見たいです。日本でも、せめてDVDは出してよねー!!! (注:2011年9月に見たときには公開されると思わなかったので^^; せっかく公開されたのだからちゃんとスクリーンで見なおしたいところです)