canとcan’t

英作文の授業で、

(1)I can solve the question.
(2)I can't solve the question.

を、文字を見ずに聞いているひとが、音だけで区別できるように発音する練習をしました。というのも、作文問題で出てきた答えを読み上げてもらったのですが、can'tと言っているはずなのにcanに聞こえる読み方のひとが複数続いたので。

(1)と(2)を音として聞き分けるときに、聞いているひとが頼りにするのはcanとcan'tの語末の/t/の有無ではないですね。そこを頼りにして判断するわけではない。発音する側も、そこに気をつければ通じるということにはなりません。。

むしろ、Iとcanの相対的な強弱関係(どちらにストレスが置かれているか)、また、canの語末ではなくむしろ母音の発音(有無)を頼りにしています。

文脈にもよりますが、デフォルトの読み方として、(1)では、canは/kn/という弱形で発音。なお、Iには一定のストレス(強勢)があるので、Iがつよく、canは母音を消して弱く、くらいのかんじ。イクンルヴ(太字にアクセント)くらいの感じ。

一方で、(2)では/kænt/とはっきり母音を入れて強く読みます。そして、can'tにストレスをおくぶん、Iは相対的に弱くなる。なので、アイキャーントソルヴというかんじ。(ちなみにこれはアメリカ英語の場合で、イギリス英語だと、アイカーントになりますが、肯定のときは弱形というのは同じ)

教室では隣の人とペアになって、何回か練習したあと、一人が(1)か(2)のどちらかを心で決めてその通り発音し、もうひとりが、どちらであったか当てる、という練習をしました。英作文の授業ですが、こうした英語音声の基本的なことを引き続き指摘していきたいと思います。

↓発音辞典。もちろん、普通の英和辞典にも、canの発音が複数あることは載っています。

LONGMAN PRONUNCIATION DICTIONARY (3E) : CASED+ROM

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