『ツーリスト』
『ツーリスト』(The Tourist、フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督、2010年)
手堅くおもしろい映画でした。舞台はヴェネチア。アンジェリーナ・ジョリーがゴージャスな美人で、何やら犯罪関係者として追われている。彼女は、ある男を探していて、その男の身代わりとして、列車でであった男(ジョニー・デップ)を利用するー、というもの。
アンジーが豪華。ざ・女優、という貫禄で、みんなが、ををを、このゴージャスな美人はだれだ〜という反応をしているそれがおもしろい。ジョニデさんは、ぼんやりと眠そうな役で、これが私的には結構つぼでした。
捜査側で出てくるポール・ベタニーは正統派イギリス英語。そしてアンジーもイギリス英語を堂々と。結局のところ、母音もだけれど、やはりイントネーション(とくにhigh fall)をうまく使うとああイギリスぽいなあーという感じになりますね。(NHKドラマで、伊勢谷次郎が白洲次郎を演じていたときのイギリス英語もイントネーションをきっちりおさえてて、うまいなあと思いました。)
ジョニデがアンジーを夕食に誘うところのやりとりが、しゃれている。最初普通に疑問文で彼女に、夕食を一緒にどう?と尋ねて(具体的な文型は忘れましたがー)、Women don't like questions.といなされます。次に、Join me for dinnerと、命令文を下降イントネーションで発したところ、これはToo demanding.と彼女に却下されます。そのつぎはどうくるのかなと思っていると、同じ命令文を、イントネーションだけ上昇に変えて繰り返したのでした。これに対しても、Another question?とこれまた却下のですが、イントネーション見本に使えそうなやりとりで、おもしろかったです。
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