『識字と読書―リテラシーの比較教育社会史』

『識字と読書―リテラシーの比較教育社会史』(松塚俊三・八鍬友広編、昭和堂、2010年)が出ました。昭和堂サイトはこちらです。

目次です。

序 章 識字と読書―その課題と方法― (松塚俊三・八鍬友広
第一部 国家・社会の編成と文字
 
 第1章 宗教改革期のドイツにおける読書・コミュニケーション・公共性―<宗教改革的公共性>をめぐって― (蝶野立彦)
 第2章 統治のための識字―植民地期インドの行政管理と統計―(三瀬利之)
 第3章 明治期日本における識字と学校―国民国家リテラシー― (八鍬友広

第二部 民衆世界と読書 
 第4章 日本近世上層町人における<家>の教育 (横田冬彦)
 第5章 日本近世における出版と読書―読者層の拡大と出版の変移― (長友千代治
 第6章 啓蒙期パンフレットとその読者層―『ウィーンの小間使い娘』を中心に (山之内克子)
 第7章 読書する自画像―建国期アメリカにおける巡歴説教師の自伝を読む― (山田史郎)
 第8章 一九世紀末ドイツの家庭医学書の「科学化」―ルッツェ著『ホメオパシー教本』を中心に―(服部伸)

第三部 交錯する文字世界
 第9章 明治前期における書籍情報と書籍流通―信州北安曇郡清水家の書籍購入と兎屋誠― (鈴木俊幸)
 第10章 読み書き教育効率化と標準発音普及を目指して―一九世紀後半イギリスの綴り字改革論― (山口美知代)
 第11章 セクシュアル・リテラシィ―戦間期のイギリス労働者階級と性― (松塚俊三
 第12章 口述文化と文字世界―シティ・オヴ・ロンドンに見られた労働文化の伝達― (酒井順子


私は第10章を執筆しました。拙著『英語の改良を夢みたイギリス人たち―綴り字改革運動史1834−1975』(開拓社、2009年)の第2、3章の内容を発展させたものです。

『識字と読書』は、比較教育社会史研究会の『叢書・比較教育社会史』の第七巻です。比較教育社会史研究会の関連日記は、こちらこちら

識字と読書―リテラシーの比較社会史 (叢書・比較教育社会史)

識字と読書―リテラシーの比較社会史 (叢書・比較教育社会史)