英語学概論で『ノッティングヒルの恋人』

英語学概論で今日は、英語の音声変化、同化assimilationの話をしました。ある音が前後の音の影響を受けて、似た音に変化する現象。たとえば、have toがハブトゥーではなくハフトゥーなのは、[v]が後続の無声音[t]の影響を受けて無声化して[f]になるから、というのも同化の一例です。

ところで英語学概論の授業では、できるだけ映画DVDの一部を使って講義テーマと関連させた事例観察を取り入れるようにしています。今日の映画は『ノッティングヒルの恋人』。最初からジュリア・ロバーツが突然キスして去っていくところまでを見ました。(いったいこの先どうなるの?というかんじのひきの強いシーンですよね)

同化の例が出てきたのは、ヒュー・グラントの本屋で働いている店員がカプチーノを買いに行って戻ってきた場面。Do you know. . .というところですが、D'you knowというかんじで、音的はヂュノ〜?と聞こえます。発音記号でいうと[ʤunə]となっている。ドゥーユー[du: ju:]が同化して、[ʤu]となったもの。

終わってからの学生さんのコメントを読んでいると、「今日の話はおもしろかったです」というかんじのものが多くて、今日はってことはーorz、と思いながらも、自分では、映画を見ながら英語の音声特徴をあれこれ語るのが好きなので、おもしろがってもらえてよかったです。

ノッティングヒルの恋人 [DVD]

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