『ラサへの歩き方―祈りの2400km』

映画『ラサへの歩き方ー祈りの2400km』の試写会にいきました。

圧巻。

チベット自治区東端の村に住む男が「死ぬ前に一度ラサへ」という叔父の願いを叶えようと巡礼を計画します。我も我もと同行者が増え、妊婦さんも加わって11人で出発することになります。ただ歩いていくのも遠いのに、数歩ごとに五体投地(地面にひれ伏す祈り)を行うので1日10km、一年がかり。

中国のチャン•ヤン監督。ドキュメンタリー的に撮影しつつ、物語は再構築されています。チベットの山や空が壮大で美しく、映画は物語と絵が揃うと強いとしみじみ思う。全行程五体投地で目的地へ、というシンプルな課題ですが、道中、大小多様な困難が発生し、その度に解決する方法が私には想定外で、とても面白かったです。

昨秋『漂う』Nowhere to call home というドキュメンタリー映画を字幕翻訳したときにいろいろアドバイスをいただいたチベット語研究者星泉さん(東京外大)監修の映画で、試写会の連絡をいただきました。パンフレットに書いていらっしゃる解説でさらに理解が深まりました。

関西では七藝と神戸アートビレッジセンター、名古屋はシネマテークなどで近日公開です。